人気再燃!? 若者をも虜にするプロレスの魅力


 
 

プロレスは極上のエンタテインメント!

 最近、インターネットやSNS等で「プ女子」「プヲタ」という言葉を目にすること、ありませんか? これ、実は「プロレス好きの女子」や「プロレスファン」を指す略語なんです。
一時は総合格闘技の人気に押されるかたちで下火になったプロレス人気ですが、ここ数年は女性を中心に人気が再燃。“百年に一人の逸材”の異名を持つ棚橋弘至選手や、金の雨を降らせるレインメーカーポーズでファンを虜にするオカダ・カズチカ選手など、人気俳優も顔負けのイケメンレスラーたちの活躍も相まって、興行チケットは、発表と同時にSOLD OUTになることもしばしばです。
もちろん、女子プロレスだって負けてはいません。井上京子選手や下田美馬選手など、一世を風靡した往年の名レスラーは今も健在。また、若手選手を中心に興行しているスターダムの宝城カイラ選手など、次世代を担う逸材も続々と輩出しています。
アイドルグループのAKB48も、ドラマ「豆腐プロレス」で女子プロレスの世界を熱演していますよね。劇中で準主役を務める松井珠理奈さんは、プライベートでも大のプロレス好きになるほどハマっているとのこと……。

今回はそんなプロレスの魅力を、観戦レポート形式でご紹介していきたいと思います。プロレス=怖いスポーツというイメージをいったん捨てて、熱いエンタテインメントの世界をぜひ覗いてみてください!
 
 

百聞は一見にしかず!まずは簡単なルールを覚えよう

プロレスには様々な技がありますが、初心者がそれをすべて覚えようとしても、なかなかハードルが高いと思います。そこで、まずは基本のルールを頭に入れておきましょう。
 

 

  1. 相手の両肩を押さえた状態でレフェリーが3カウントしたら勝ち
  2. 倒れた状態でレフェリーが10カウントしたら負け
  3. 技をかけられた選手がコーナーロープに触れたら、技をかけている選手はそれを解かなければならない
  4. 相手の髪の毛を掴むなどの反則技をした選手は、レフリーが5カウント取る間に反則行為をやめなければ負け

 
どうですか? シンプルで簡単。しかも、どれも一度はテレビで見たことがあるシーンではないでしょうか。これだけ知っていればとりあえず観戦OK! もちろんテレビ観戦でも構いませんが、折角なら、LIVE感を味わいにリングに足を運んでみましょう。

筆者が今回足を運んだのは、川崎で行われた女子プロ団体のイベント。かつて一世を風靡した井上京子さんが主催を務める「ディアナ」の興行です。ここの一番の特徴は、テレビで一度は目にしたり、名前を知っている有名レスラーの方々が間近に見られること。井上選手をはじめ、ヒールレスラーのジャガー横田さん、フリーで活躍する下田美馬さんの華麗な技は一見の価値ありです。

まず会場に行くと目につくのは、各レスラーのグッズ販売コーナー。選手がその場にいる時は、アイテムを購入するとその場でサインをしてもらえたりすることも。
直接、お目当てのレスラーさんに応援のエールを伝えられる貴重な経験です。また、試合の直前に投げる紙テープも売店で販売しています(団体によっては紙テープ投入禁止の場合もあり)。筆者も早速、応援している選手のカラーテープを購入。ちゃんと芯が外してある専用の紙テープですので、ぜひ試合会場で入手しましょう!
 

 
 さて、いよいよ観戦です。ここでぜひ見ていただきたいのは、そもそもプロレスが「技と技のぶつかり合い」だということ。シンプルな力比べやパンチ、キックの応酬にしても、繰り出す方と受け身を取る方、それぞれの美学があるんです。
リングサイドで試合を見ていると、選手の身のこなしのしなやかさやタフネスに、きっと驚くことでしょう。これがプロレスのエンタテインメントたる所以です。それはヒール役の選手も同じ。椅子や鞭をリングに持ち込んで、わざと反則技をかける彼ら、彼女らにも、悪役としてのプロフェッショナル魂があります。光があればそこに影ができる。影なくして光は輝かない……それがベビーフェイスとヒールの関係なのです。

勝ち負けだけではなく、いかに自分の納得のいくレスリングができるか。選手たちはそのことを念頭に置き、日々鍛錬を重ね、技を磨いています。それを頭の片隅に置いて試合を観戦すれば、きっとプロレスの見方が変わってくるはず。それこそがプロレスの醍醐味だと筆者は思っています。
 

 
 時折聞こえてくる選手同士の掛け合いも楽しみのひとつ。会場にいれば、選手の声が間近に聞こえてくることでしょう。シングルマッチにせよ、タッグマッチにせよ、巧い選手ほど相手選手との会話や、ちょっとした反則技の応酬で観客を楽しませるのが上手です。そこは場の空気に乗じて、選手たちと一緒に盛り上がりましょう。
そしていよいよ「これで最後だ、決めるぞー!」というアピールが出たら、見せ場である得意の技が繰り出される時。上手く決められるか、相手選手がどう受けるか、息を呑んで試合の行方を見守りましょう!
 
 

アットホームな道場マッチで選手を身近に感じよう!

大きなホールで行われるイベントに慣れ、お気に入りの選手ができたら、たまに道場マッチに足を運んでみるのもお勧めです。リングがいつもより間近で、選手の息づかいまで聞こえてくる距離感は迫力十分です。
ちなみに筆者が足を運ぶディアナの道場マッチでは、選手手作りのカレーが一杯500円でふるまわれました。これがまた、優しいお母さんの味という感じで、たまらなく美味い!
 

 
のんびり味わいたくなるところですが、場外乱闘に備えてお食事は早めに済ませましょう(笑) ちなみにディアナさんでは大鍋いっぱいのカレーで、売り切れ御免でした。
 
 

ハマったらぜひ読んでおきたいお勧め本


 
そろそろプロレスにも慣れてきて、本格的に観戦したくなった方にはこちらの本がお勧めです。
まずは基本中の基本『プロレスラー全身写真名鑑』(ベースボールマガジン社)。各選手のプロフィールと所属団体が載っているので、これはぜひ手に入れておきたい一冊です。そしてもう一冊は『プ女子百景』(小学館集英社プロダクション)。一見、コミックのような表紙ですが、プロレス技とそれを得意としている選手の紹介を独特のイラストで紹介している話題の書籍です。初心者からプロレスファンまで、楽しく読める本としてジワジワと人気上昇中。ぜひ、一度手にとってみてください。

いかがでしたか? 筆者もかつては格闘技の観戦を苦手としていましたが、友人の勧めで見ているうちに、その奥深さに感動した者のひとり。プロレス=暴力的という先入観のある方にこそ、ぜひ、エンタテインメントとしてのプロレスと、選手ひとりひとりの熱い情熱に触れてほしいと思います。百聞は一見にしかず。少しでも興味を持った方、気になる選手がいる方は、会場に足を運んでみましょう!

投稿者プロフィール

羽野 知
羽野 知
編集者兼フリーランスライター。アパレル業界、旅行代理店、インテリア家具販売、不動産業、カフェ経営、某コンビニエンスストア勤務など、様々なキャリアを持っている。趣味はラグビーをはじめとするスポーツ観戦、路傍の花と自由な猫たちに出会うこと。現在は声帯の仕組みについて独学中。

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